アマチュア無線とは
私自身、45 年前(昭和50年8月15日)に免許を取得してから佐世保で開局し、市内の仲間達と楽しんでいました。それからは仕事が中心になりアマチュア無線の事などスッカリ忘れています。ですから、初心者として色んな事をまとめて勉強して行きたいと思います。
金銭上の利益のためではなく、無線技術に対する個人的な興味により行う、自己訓練や技術的研究のための無線通信である。
まさに上記の通りですね。ただ、誰でも直ぐ簡単に出来るのでは無く、無線従事者免許証と無線局免許状が必要になります。
無線従事者免許証
私達が免許を取る時は、郵政省の管轄で熊本電波管理局に試験を受けに行きました。でも最近では総務大臣の管轄になっているようです。
この免許は、期限が無く一度取得すると自分が失わない限り使えます。私達が取得した頃は携帯電話などが普及していなかったので沢山の友達が持っていて電話代わりに使っていたのですが、もう皆さん失ってしまっている人が多いようです。
免許の取得方法
・国家試験を受験する方法
国家試験は公益財団法人日本無線協会が実施しています。地域によって違います。
詳しくはこちらを参考にしてください。
・養成課程講習会を受講する方法
一般財団法人 日本アマチュア無線振興協会(JARD)では「養成課程講習会」や QCQ 企画 のおこなう講習会 などが行われています。
だいたい上記のサイトを見ると詳しく書いてありますので、是非、ご覧になって下さい。
無線局免許状
自分がアマチュア無線とする時、どんな周波数帯( 7 MHz/ 21 MHz/ 28 MHz/ 50 MHz/ 144 MHz/ 430 MHz)を使うか、又、その時の無線機の回路図なども一緒に付けての申請が必要でした。でも最近は無線機を自作するという人もいないし、市販の無線機を買って使う人が多いのでメーカーが前もって総務省に許可を得ている無線機の型番の番号を申請すれば簡単に取れるようになっています。
又、申請方法もインターネット上で総務省 電波利用 電子申請・届出システム Liteで申請できるようになっています。
免許の有効期限は 5 年です。満了後も引き続きアマチュア無線局を運用しようとするときは、免許の有効期間の満了前に再免許を受けなければなりません。再免許の申請は免許の有効期間満了の 1 年前から 1 か月前迄の間に行う必要があります。
この総務省 電波利用 電子申請・届出システム Liteシステム、ログインする時、前回の申請番号でログインしないと申請番号が変わってしまって新しい申請番号がハガキで送ってくるので届くまでの数日間を要してしまいます。ログインは慎重にお願いします。
第四級アマチュア無線
この第四級がもっとも初心者が取得しやすい免許です。
私もこれしか持ちません。これでも結構楽しめますのでもっと詳しく紹介します。

今では、月面反射通信などいろんな周波数帯が増えたり、一部の周波数帯で出力が 20W になったり又、楽しみ方も増えているようです。
第1級海上無線通信士、第2級海上無線通信士、第4級海上無線通信士、航空無線通信士、第1級陸上無線技術士、第2級陸上無線技術士など業務用無線技士資格を持っている方は第4級アマチュア無線を楽しむ事もできるようです。
私は、これまでに使った事ある周波数帯は、50MHz、144MHzのみです。
7MHz 帯と 21MHz 帯はチョットだけやりましたが、その当時は独身時代で部屋を間借りしていたのでロケーションも悪く、CQ 出してもほとんど拾って貰えず諦め状態でした。
ですから他の周波数帯は、使っている人達の投稿やネット上での記事を読んで簡単にまとめてアップしたいと思います。
電波利用料納付
電波利用料は、良好な電波環境の構築・整備に係る費用を、無線局の免許人等の方々に公平に分担していただく、いわゆる電波利用のための共益費用として、電波を利用する皆様のご理解とご協力を得て納付いただいているところです。
- 電波監視業務の充実
- 総合無線局管理システムの整備
- 周波数ひっ迫対策のための技術試験事務及び電波資源拡大のための研究開発等
- 電波の安全性に関する調査及び評価技術
- 標準電波の発射
- 電波の伝わり方の観測・分析等
- 無線システム普及支援事業
- 電波遮へい対策事業
- リテラシー(理解能力)向上のために行う事業
- 各業務に付帯する事務
これらの料金として、300 円の支払いがあります。
第四級アマチュア無線が使用できる周波数帯
135kHz帯、475kHz帯、1.9MHz帯
大体がこの周波数帯は、トンツーの電信モードのようで、使用出来るのは狭帯域デジタルモードのみのようです。
昼間は地表波による伝搬が中心で、夜間から早朝にかけて電離層反射による伝搬があり、夜は遠くのAMラジオが聞こえてくるとの事でアマチュア無線家は使っていない様子です。
3.5MHz帯、3.8MHz帯
私の場所はロケーションが悪く、昼間はほとんど聞こえてきません。でも夜間になると広島などの局が話しているのが聞こえてきます。
ただ、難点は、波長が長くなってしまうのでアンテナの長さも長くなるので都市部や住宅密集地の私はコメット社の UHV-9 (https://a.r10.to/hz4C7w)を使ってやっと受信ができるようになりました。まだ交信はしてないです。

7MHz帯
もっとも人気があり 1 日中どこかの局が聞こえている周波数帯です。海外との交信も行えます。
ただ、この周波数帯で運用するには、混信の中から相手局のシグナルを確実に聞き分けるテクニックや、できるだけ短時間で交信を済ませるコツを身につける必要があります。
私自身は、ローカルさんとテスト交信をした位で、まだ九州以外の方とは交信していません。時々、博多ふ頭に FT-818ND を移動で使うのですが 2W 出力になるので、相手局が 54 で受信出来たとしても、こちらからの信号は弱く強い電波に打ち消されてしまっている様子です。ある程度、出力とロケーションが良くないと残念な結果になってしまうという周波数帯でもあります。

21MHz帯、24MHz帯
これから HF 帯をはじめようという方々にはぜひ一度挑戦してみて欲しいバンドで国内・海外とも楽しめます。又、スポラティック E 層という電離層の状態に左右され、春から夏にかけてコンティションが良くなってくるとの事です。
ただ、私の家では殆ど受信できず、博多ふ頭に出た時、何局か受信しましたが、どうせ出力が弱いからと思って電波は出しておりません。

28MHz帯
HF 帯の中で唯一 FM モードによる運用が許可されるバンドで 28MHz 帯 FM の熱心なファンも数多く、モバイル運用も盛んです。
又、28MHz 帯は太陽活動が活発になってコンディションが上昇すると快適に DX 交信が楽しめるバンドです。
夏場は スポラティック E 層の発生で思いがけない DX 交信も楽しめます。
私は、29MHz 帯 の FM で、知合いのローカルさんとチョット交信をした位です。今後は、まず、このバンドからやってみようと思っています。

50MHz帯
45 年前、佐世保で開局した当初は、市内の仲間と深夜まで交信をして楽しんいた周波数帯です。でも福岡ではまだ交信をしていません。

144MHz帯
又、144MHz 帯は次に紹介する 430MHz 帯と組み合わせて衛星通信を楽しむ周波数でもあります。アマチュア衛星「ふじ 3 号」を使った交信も 144MHz 帯を地上からの送信用に使っています。
開局した当初は、携帯電話も無いし若かったのでお互い車に取り付けて電話替わりに交信していました。最近の 2 mの静かさには開局してビックリしました。も少しアマチュア無線の楽しみ方をどうかしたいですね。

430MHz帯
小さなハンディートランシーバーに付属のホイップアンテナでも手軽にオシャベリが楽しめるのが魅力です。

1200MHz帯

それ以上の周波数帯
バンド別、呼出周波数

上記はいずれも FM モードの呼出周波数で、メーンチャンネルやホームチャンネルと呼び、それ以外をサブチャンネルと呼びます。一般的に無線機のスイッチを ON すると、自分の好きな周波数帯を傍受(ワッチ)しながら待機しているため、この周波数でCQ(不特定の呼び出し)を出すと多くの局に応答してもらえる可能性が高くなります。既に知合いの局を呼び出す時もこの周波数を利用します。
呼出周波数は呼び出しのための周波数なので、呼び出しして相手と繋がったら別の周波数に移らなければなりません。
A: 「 ハロー、CQ!、CQ!、CQ!、こちらは、JH6WFA どちらか入感の局ありませんか? こちらは JH6WFA 」
B: 「 JH6WFA、こんにちは。こちらは J〇6〇〇〇 」
A: 「 J〇6〇〇〇さん、こんにちは、 145.80MHz が空いていますので、そちらに移動をお願いします。」
B: 「ハイ!了解です。」
のような感じです。( J〇6〇〇〇は相手局のコールサインです。)
A: 「CQ、CQ、 CQ、 こちらは JH6WFA 。入感局ございましたら 145.80MHz で交信お願いします。」
のように、自局のコールサインと、次に交信で使用するサブの周波数を調べて於いて CQ を出す方法もあります。 又、50MHz帯、144MHz帯、430MHz帯では非常通信周波数にも使用されます。
無線機によってはワンタッチで呼出周波数(ホームチャンネル)に移るボタンが搭載されているものもある(メモリーチャンネル)。
兎に角、アマチュア無線には会話をする楽しみもあります。定年になると家に閉じこもり、殆ど喋らない。という事が一番良くないので私は無線機から聞こえて来る声を聴く、そして相手の話に合わせて会話をする。これがボケ防止に最高ではないかと思うので、老後のアマチュア無線を皆さんにお勧めします。
シグナルレポート
アマチュア無線では、相手との交信が始まるとお互いのシグナルレポートの交換を行います。( 59 です。59+ ですなどです。)
これは、相手から聞こえてくる了解度(readability、R)、信号強度(signal strength、S)と電信での音調(tone、T)の 3 つがありますが、殆どが R と S のみです。
R:了解度
1: 了解できない
2: かろうじて了解できる
3: かなり困難だが了解できる
4: 事実上困難なく了解できる
5: 完全に了解できる
S:信号強度は、受信機のSメータの振れから読取ります。
SQLカード
お互いが交信を行いました。という証明書をそれぞれ自作したカードで送り合いを行います。これは法的な義務ではありませんが相手局が積極的に収集している方もいらっしゃいますので是非、準備していた方がいいと思います。
SQLカードに記入してある事柄
- 自局のコールサイン
- 相手局のコールサイン
- 交信した年月日、開始時間と終了時刻
- RSコードによる相手の信号の状況
- 交信に用いた周波数帯か周波数
- 交信に用いた電波型式
- 自局の運用場所
- 他にも、時局の無線機や出力、それにアンテナの状況など記入したカードもあります。又、自分が住んでいる地域の事や趣味などが表現できる写真などをデザインしたカードなどもあります。

上記は、まだ一度も交わした事が無いけど作成している現時点のQSLカードです。
上記で出てきた用語
狭帯域デジタルモード
スポラティック E 層
大気圏上空には電波を反射する性質を持った電離層が存在し、それを下から D 層、E 層、F 層と名前が付けられている。
さらに夏場の昼間には D 層と E 層が存在する。E 層は地上約 100km の所に存在し夏至頃の昼間に頻発し、突発的かつ局所的に高度の低い場所に発生することがあり、この発生した E 層のことを E スポットと呼ぶ。
これにより北海道と沖縄県間などが 50MHz 帯や 144MHz 帯で通信出来たりする。不安定で地域によっても時刻によっても変化する。
ふじ3号
1996年8月17日に種子島宇宙センターから打ち上げられた人工衛星である。ふじ1号、ふじ2号の機能を継承するアマチュア衛星で、先行する 2 基の通信系の機能を拡張した仕様に基づき、すべて NEC で製造された(中継器のみアマチュア無線家が開発製作)。
レピータ交信
V/U/SHF 帯のハンディートランシーバーなどの小さなパワーのトランシーバーなどでも広範囲に交信が楽しめるシステムです。
レピータはボランティアの管理団体の協力で電波の飛びのよい山やビルの屋上などに設置されハンディーやモービル局の電波を確実にキャッチし広いエリアにいる交信相手局に中継してくれます。全国各地に 28MHz 帯,430MHz 帯,1200MHz 帯,2400MHz 帯,5600MHz 帯のレピータが設置してあります。
デジタルデータ通信
D-STARトランシーバーを使ってデジタル音声通信やデジタルデータ通信をおこなうことです。
D-STAR
D-STARシステムとは、JARL(社団法人日本アマチュア無線連盟)が開発した音声通信やデータ通信をデジタル方式で行う新通信方式で、
レピータを中継して幹線系通信で接続するデジタル通信システムです。
アマチュア無線のコールサインについて
2− 東海:(愛知、静岡、岐阜、三重)
3− 近畿:(大阪、兵庫、京都、奈良、滋賀、和歌山)
4− 中国:(岡山、広島、山口、鳥取、島根)
5− 四国:(香川、愛媛、高知、徳島)
6− 九州:(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島)沖縄 (JR6,JS6)
7− 東北:(宮城、福島、岩手、青森、秋田、山形)
8− 北海道
9− 北陸:(石川、福井、富山)
0− 信州:(長野、新潟)
必要なもの ①無線機
絶対に唯一必要なものが無線機です。下記は私が購入した八重洲の FT-818ND という機種で、どこにでも持って行ける小型で各周波数帯を楽しめる物です。ホントこの価格、この小ささでオールバンドという事ですぐ飛びつきました。凄い時代だと思います。
無線機メーカーとしては、ICOM、八重洲無線株式会社、KENWOOD、日本無線などがあります。
左図をクリックすると amazon サイトに移動します。
ここに、この機種についての詳しい説明があります。
この手の無線機ですと内蔵電池や付属のアンテナがついていますので、この無線機だけでも楽しむ事は出来ます。でもマンションなど室内ではチョット無理です。
実際は、長時間交信を楽しみたい。海外も含め遠くの人とも交信したい。アマチュア無線はいろんな事が出来るので、まず電源ユニットや外部アンテナなどが必要になってきます。